臨床外科72巻9号

2017年09月発行

特集 知っておきたい 乳がん診療のエッセンス

治療編 外科的治療

乳房切除術と乳房温存術

著者： 森園英智¹ 大野真司¹

所属機関： ¹がん研究会有明病院乳腺センター外科

ページ範囲：P.1052 - P.1057

文献概要

【ポイント】
◆整容性の保てない乳房温存術は控える．
◆乳房温存術において，病変部位別に整容性を保つ工夫をする．
◆乳房切除術でも広がりの評価は必要である．
◆乳房切除＋再建では叶えられない，乳房温存術で得られる価値を理解する．

参考文献

1）堀井理絵，秋山　太，坂元吾偉：病理医のための組織学の基礎—乳腺．病理と臨21：1261-1267，2003

2）Hoda SA：Anatomy and physiologic morphology. Hoda SA, Brogi E, Koerner FC, et al；Rosen's Breast Pathology, 4th ed. Philadelphia, Wolters Kluwer Health, 2014, pp 1-26

3）岩瀬拓士：乳房切除術（Bt＋SNB）．手術63：875-880，2009

4）米倉利香，木村聖美，田辺真彦，他：D領域の乳癌に対する側胸部脂肪弁を用いた再建の工夫．乳癌の臨27：759-765，2012

5）植弘奈津恵，木村聖美，桑山明子，他：BD領域の乳房温存術において腹部真皮脂肪弁挙上による再建を行った1例．乳癌の臨25：671-676，2010

6）小川朋子：乳房温存術とoncoplastic surgery．手術手技Ⅰ．直上皮膚切除を行う方法．矢野健二，小川朋子（編）；乳房オンコプラスティック・サージャリー．克誠堂出版，2014，pp 25-27