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増刊号 あたらしい外科局所解剖全図—ランドマークとその出し方
序文
著者: 遠藤格1
所属機関: 1横浜市立大学消化器・腫瘍外科学講座
ページ範囲:P.2 - P.3
文献購入ページに移動 解剖学は時の外科学の進歩に応じて深化してきた.リンパ節郭清が花盛りの時代にはリンパ管,リンパ節の解剖に関する多くの論文が発表され,拡大肝切除が盛んになるとその安全性向上のために肝臓の局所解剖が発展した.最近30年間の外科を取り巻く環境には,いくつかの大きな変化が生じた.腹腔鏡下手術(ロボットを含む),術前化学療法,動脈合併切除,技術認定制度の導入,そしてNCDによる自施設データの客観化などが挙げられるのではないだろうか?
腹腔鏡下手術が頻用されるようになり,従来の手術とは異なる視野で手術をする必要が出てきた.典型的な例はta-TMEであろう.肛門側からTMEを行うと,前立腺やneurovascular bundleが肛門側からは近く直視できるうえ角度も良好になる.しかし当初は,解剖学的位置関係の誤認による尿道損傷が相次いだという.また,ロボットの導入によって解剖学的に狭い場所の手術の質が向上した.すなわち縦隔内手術や,骨盤手術が安全かつ根治的に行われるようになった.
腹腔鏡下手術が頻用されるようになり,従来の手術とは異なる視野で手術をする必要が出てきた.典型的な例はta-TMEであろう.肛門側からTMEを行うと,前立腺やneurovascular bundleが肛門側からは近く直視できるうえ角度も良好になる.しかし当初は,解剖学的位置関係の誤認による尿道損傷が相次いだという.また,ロボットの導入によって解剖学的に狭い場所の手術の質が向上した.すなわち縦隔内手術や,骨盤手術が安全かつ根治的に行われるようになった.
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