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文献詳細

雑誌文献

臨床外科73巻11号

2018年10月発行

文献概要

増刊号 あたらしい外科局所解剖全図—ランドマークとその出し方 上部消化管 《Special Lecture》

モロゾ間膜の解剖

著者: 森和彦1 愛甲丞2 瀬戸泰之2

所属機関: 1三井記念病院消化器外科 2東京大学消化管外科

ページ範囲:P.25 - P.28

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 モロゾ間膜(ligament interpleural de Morosow)とは,19世紀のロシアの解剖学者兼外科医であったMorosowが命名した左右の胸膜を結合する線維性の結合組織である1).和名は胸膜間靱帯1,2).モロゾ間膜は後述するようにここ数年,食道外科関連の学会発表において頻繁に用いられる解剖名となったが,その詳細について実はよく知られていないのではないかと思う.本稿では,モロゾ間膜に関して筆者らが見た(思った?)こと,調べたことについて述べてみたい.

参考文献

1)Perlemuter L, Waligora J(著),佐藤達夫,他(訳):臨床解剖学ノート 胸部編.中央洋書出版部,1984,p 6
2)佐藤達夫(編):リンパ系局所解剖カラーアトラス—癌手術の解剖学的基盤.14 甲状腺,上縦隔のリンパ系.南江堂,1997,p 183
3)フランスの外科医のフォーラムサイトと思しきサイト.絵入りで後縦隔の構造物とモロゾ間膜が紹介されている〔http://talc.forumgratuit.org/t2977-ligaments-de-morosow-recessus-costo-mediastinaux〕
4)Meyer P, Sublon R:Considerations on the interpleural ligament(De Morosow. Arch Anat Pathol(Paris)9:111-115, 1961
5)ロシアの医学系ウェブサイト“medical center”に掲載された“食道の解剖学的位置に関するデータ”〔http://medic-dok.ru/article/esophageal-carcinoma/141-brief-anatomic.html〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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