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文献詳細

雑誌文献

臨床外科73巻4号

2018年04月発行

文献概要

昨日の患者

術後の精神錯乱

著者: 中川国利1

所属機関: 1宮城県赤十字血液センター

ページ範囲:P.503 - P.503

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 高齢者では術後に,一過性の精神錯乱が生じることがある.付き添う家族は普段と異なる錯乱状態に困惑するが,患者の異常言動には自身の来し方が色濃く反映され,主治医としては興味が尽きない.
 90歳代前半のNさんは,現役時代は小・中学校の教師を永らく勤め,退職後も地元の町の教育長として活躍した教育者であった.高齢ながら全身状態はすこぶる良好で,認知障害も認めなかった.また検査には協力的で,手術の説明でも理解が早く,とくに異議を唱えることもなかった.しかしながら全身麻酔下に腹腔鏡下結腸切除術を施行すると,術後に精神錯乱が生じた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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