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文献詳細

雑誌文献

臨床外科73巻5号

2018年05月発行

文献概要

Reduced Port Surgery—制限克服のための達人からの提言・5

総論—RPSにおけるトレーニング法・縫合技術

著者: 山口高史1 森俊幸2

所属機関: 1立正佼成会附属佼成病院外科 2杏林大学消化器・一般外科

ページ範囲:P.604 - P.610

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はじめに
 腹腔鏡手術が普及した最大の要因は低侵襲であることである.従来の腹腔鏡手術の発展に伴い,体壁損傷のさらなる減少,整容性の向上を目指した試みとして単孔式腹腔鏡下手術(single-incision laparoscopic surgery:SLS)や,needle-scopic surgeryが考案された.これらの手技を総称したreduced port surgery(RPS)の導入においては,SLSやneedle-scopic surgeryの特徴,利点・欠点を理解することが重要である.導入においては,従来の腹腔鏡手術の基本的手技を学ぶとともに,SLS,needle-scopic surgeryに特有な手術手技を理解・修練することが必須である.SLSは当初,従来の腹腔鏡手術に比べ,難易度の高い手術と考えられていたが,現在では安全性が担保された手技として広がりをみせている.その理由としては,先人らの手技の標準化,基本的原理の理解とともに,機器,器具の開発などが挙られる.これらの特徴を十分に理解することで,難易度が高いという先入観を払拭し,RPSが将来的にconventionalな腹腔鏡手術として行える手技となることを願っている.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画(Flash形式)を見ることができます(公開期間:2021年5月末まで)。

参考文献

1)森 俊幸,鈴木 裕,杉山政則:胆道疾患に対するReduced Port Surgery.胆道27:47-52,2013
2)岡島正純,恵木浩之,服部 稔:【これだけは知っておきたい,Single Port Surgery and NOTES】単孔式内視鏡手術.日本コンピュータ外会誌13:59-62,2011
3)Okajima M, Ojima Y, Yoshimitsu M:Technical Considerations. Mori T, Dapri G(eds);Reduced Port Laparoscopic Surgery. Tokyo, Springer, 2014, pp 101-107
4)多賀谷信美:【内視鏡外科手術は新たなステップへ】Needlescopic Surgery.日外会誌117:370-375,2016
5)Uchida K, Haruta N, Okajima M, et al:Multimedia article. The keys to the new laparoscopic world Thumbs up! knot and Tornado knot. Surg Endosc 19:859, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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