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増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル Ⅲ章 術式別の術前・術中・術後管理 小腸・大腸
虫垂切除術
著者: 河合賢二1
所属機関: 1関西労災病院外科
ページ範囲:P.119 - P.121
文献購入ページに移動 虫垂切除術の対象となる疾患は急性虫垂炎・慢性虫垂炎・虫垂腫瘍などである.慢性虫垂炎・虫垂腫瘍などに対する手術は待機的手術となる一方で,急性疾患である急性虫垂炎に対しては緊急手術を行うことが多い.近年では,急性虫垂炎に対する待機的虫垂切除術(interval appendectomy)の概念が普及しつつある.interval appendectomyは,手術難度の高い急性期に手術を行わずに,炎症の沈静化を待つことで回盲部切除などの拡大手術を回避することを目標とした治療戦略である.しかしながら,今日でも急性虫垂炎に対して緊急手術を行う機会は依然として多い.本稿では,最も頻度の多い急性虫垂炎に対する緊急での虫垂切除術の管理について概説する.
参考文献
1)Wagner JM, et al:Does this patient have appendicitis? JAMA 276:1589-1594, 1996
2)Keyzer C, et al:Comparison of US and unenhanced multi-detector row CT in patients suspected of having acute appendicitis. Radiology 236:527-534, 2005
3)Karabulut N, et al:Feasibility of low-dose unenhanced multidetector CT in patients with suspected acute appendicitis:comparison with sonography. Clin Imaging 38:296-301, 2014
4)日本循環器学会:肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)
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