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文献詳細

雑誌文献

臨床外科74巻11号

2019年10月発行

増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル

Ⅲ章 術式別の術前・術中・術後管理 小腸・大腸

腹会陰式直腸切断術(側方郭清を伴う)

著者: 渡部顕1 大田貢由1

所属機関: 1横浜市立みなと赤十字病院大腸外科

ページ範囲:P.131 - P.133

文献概要

術前管理
●術前検査
 直腸癌の病期診断に必要な検査に加えて,併存疾患の評価や全身麻酔に必要な検査を行う.高齢者では心疾患や脳血管性疾患に関連して抗凝固薬を内服している症例が多いので,問診で明らかにしておく.抗凝固薬の内服が明らかになった場合には,周術期における抗凝固薬の中断,変更について各疾患の担当医と協議したうえで方針を決定している.
 直腸切断術では縫合不全のリスクはないものの,骨盤死腔炎が特徴的な術後合併症の一つで,危険因子として糖尿病や年齢,術前化学放射線療法が報告されている1).介入可能な糖尿病については術前に専門科と相談し,良好なコントロールを行うことが必須である.

参考文献

1)Nakagawa K, Watanabe J, Suwa Y, et al:Clinical analysis of preoperative deep vein thrombosis risk factors in patients with colorectal cancer:Retrospective observational study. Ann Gastroenterol Surg, 2019〔https://doi.org/10.1002/ags3.12256〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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