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文献詳細

雑誌文献

臨床外科74巻11号

2019年10月発行

文献概要

増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル Ⅲ章 術式別の術前・術中・術後管理 小腸・大腸

小腸大量切除術(SMA閉塞症を中心に)

著者: 天野邦彦1 山本瑛介1 石田秀行1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科

ページ範囲:P.142 - P.146

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 小腸大量切除が必要となりうる疾患としては,上腸間膜動脈閉塞症(superior mesenteric artery occulusion:SMAO)や非閉塞性腸間膜虚血(non-occlusive mesenteric ischemia:NOMI),絞扼性イレウスに伴う腸管壊死が緊急性の高い疾患として挙げられる.また,広範な癒着性イレウスや巨大な腹腔内腫瘍性病変の切除時,炎症性腸疾患(特にクローン病により小腸切除を繰り返す場合など),腹部外傷の場合などでも結果として小腸大量切除が必要となる可能性がある.
 今回,小腸大量切除となる疾患の中では最も日常診療で遭遇することが多いと思われるSMAOを中心に術前・術中・術後管理について述べる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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