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増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル Ⅲ章 術式別の術前・術中・術後管理 膵
膵全摘術
著者: 亀井敬子1 松本逸平1 竹山宜典1
所属機関: 1近畿大学医学部外科学教室
ページ範囲:P.193 - P.196
文献購入ページに移動その施行に際しては,術前に十分なインフォームド・コンセントを行い,術後の病態を患者本人に十分に理解してもらうことが重要である.また,治療早期から,外科医と糖尿病内科医が密接に連携するとともに,患者への教育,栄養士や患者家族の適切なサポートなども極めて重要である.膵全摘術後はインスリン自己注射が必須であるため,自己注射が行えない者,理解できない者,独居の患者などには,膵全摘術の適応を慎重に判断する必要がある.また,膵癌における膵全摘術はいまだ予後不良であるとの報告も多いため,術前療法などの集学的治療も考慮し,安易に膵全摘術を選択すべきではない.本稿では,膵全摘術後の栄養代謝管理の要点を中心に述べる.
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