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増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル Ⅳ章 術後合併症とその管理 A 重点術後合併症の管理ポイント
縫合不全(食道癌)
著者: 八木浩一1 瀬戸泰之1
所属機関: 1東京大学大学院消化管外科学
ページ範囲:P.220 - P.224
文献購入ページに移動通常,術後1週間以内に発症する.頸部吻合の場合,頸部の発赤,ドレーンから唾液混じりの排液があり,胸腔内吻合の場合,胸腔ドレーンからの唾液,胃液,胆汁混じりの排液を認める.炎症反応高値,発熱,頻脈,呼吸数増加となることが多い.特に胸腔内吻合では,急速にバイタルサインが悪化し,縫合不全の確定診断の前に気管内挿管,人工呼吸器管理,集中治療管理が必要となることもある.明らかな臨床症状がなくとも炎症反応高値や発熱を認め,その熱源検索のCT検査が発見の契機となることがある.遅発性縫合不全の報告もある.
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