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文献詳細

雑誌文献

臨床外科74巻11号

2019年10月発行

増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル

Ⅳ章 術後合併症とその管理 B 系統別術後合併症の管理ポイント 感染系

腹腔内膿瘍

著者: 土屋剛史1 大野航平1 岡田有加1 八木貴博1 福島慶久1 島田竜1 小澤毅士1 端山軍1 野澤慶次郎1 松田圭二1 橋口陽二郎1

所属機関: 1帝京大学医学部附属病院外科

ページ範囲:P.306 - P.307

文献概要

 腹腔内膿瘍は,その成因から,消化管穿孔や虫垂炎など腹膜炎の緊急手術に続発するもの(続発性)と,待機手術の術後に起きるもの(術後性),特に縫合不全などに起因するものに,大きく分けることができる.
 膿瘍が形成される部位は,主に原因となる臓器の隣接部である.それ以外では,腹腔内の低い位置に貯留する.すなわち,左右の横隔膜下や傍結腸溝,Morrison窩,Douglas窩に膿瘍形成が起こりやすい.稀に,腸間膜の間に形成されることもある.つまり,手術の際にドレーンを留置する部位と概ね一致するため,膿瘍形成の予防には,適切な部位に,跳ねないドレーンを留置することが非常に重要である.

参考文献

1)品川長夫,他:外科感染症分離菌とその薬剤感受性 2011年度分離菌を中心に.Jpn J Antibiot 67:339-383,2014
2)JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会(編集);JAID/JSC感染症治療ガイド2014.ライフ・サイエンス出版,2014,pp 177-179

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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