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文献詳細

雑誌文献

臨床外科74巻11号

2019年10月発行

増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル

Ⅴ章 特殊な治療手技

CTガイド下ドレナージ

著者: 佐藤洋造1 稲葉吉隆1 清水泰博2

所属機関: 1愛知県がんセンター 放射線診断・IVR部 2愛知県がんセンター 消化器外科部

ページ範囲:P.332 - P.335

文献概要

適応
 各種外科手術後の膿瘍形成に対して,画像ガイド下にドレナージを施行することがあり,画像モダリティとしてはUSまたはCTが用いられることで多い.USガイド下のメリットとしては,穿刺時にリアルタイムで観察が可能である,脈管構造をカラードップラーも併用すれば詳細に評価可能である,被曝がないといったことが挙げられるが,一方深部の病変や穿刺経路に空気が介在すると描出困難なことがある,というデメリットがある.CTガイド下のメリットとしては,解剖学的位置が把握しやすい,深部の病変でも問題なく同定できる,ドレナージカテーテル挿入後の合併症の有無の確認が容易,といったことがある1,2).適応も広く非常に有用な手技であるが,基本的に単純CT下で行うため,肝臓内の脈管は描出不良であり,骨盤内の脈管なども他臓器と接していると詳細な評価は困難であり,膿瘍形成発見の契機となった造影CTも参照して穿刺経路を計画する必要がある1)

参考文献

1)秦 康博,他:基本的な経皮的膿瘍ドレナージ:術後膿瘍.臨床画像29:790-801,2013
2)山田隆之:膿瘍ドレナージ.石橋忠司(編);改訂版IVR—手技,合併症とその対策.メジカルビュー社,2005,pp 378-384
3)Takaki H, et al:Percutaneous drainage of pancreatic fistula following pancreatectomy with CT-fluoroscopic guidance. Diagn Interv Imaging 98:43-50, 2017
4)稲葉吉隆,他:ドレナージカテーテルの種類.臨床画像29:784-789,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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