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文献詳細

雑誌文献

臨床外科74巻12号

2019年11月発行

文献概要

特集 特殊な鼠径部ヘルニアに対する治療戦略

再発鼠径部ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術

著者: 湯浅康弘1 福田美月1 牧秀則1 藤本啓介1 竹内大平1 常城宇生1 松尾祐太1 森理1 江藤祥平1 藤原聡史1 富林敦司1 石倉久嗣1

所属機関: 1徳島赤十字病院外科

ページ範囲:P.1331 - P.1340

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【ポイント】
◆再発鼠径ヘルニアは何らかの形で腹壁構造が通常解剖とは異なっており,特に既往手術が腹膜前修復術であった場合,腹腔鏡操作に際して既存のメッシュによる膀胱や脈管への癒着,偏位に留意する必要がある.
◆可能な限り初回手術と同様の剝離を心がけ,MPOの完全修復を行うべくメッシュを留置する.このため除去しうるメッシュは原則除去するが,膀胱,脈管,神経周囲など除去すると危険な場合や,鼠径床の補強に役立っている場合,新たなメッシュの展開に支障がない場合は留置したままとする.
◆再発鼠径部ヘルニアに対する腹腔鏡手術の術者は解剖を熟知していること,日常的に腹腔鏡下修復術を行っており十分な経験を有することはもとより,入念な準備を怠らず,絶対に再発させない,安全で確実な手術を完遂するという,強いメンタリティを有する外科医が行うべきである.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2022年11月末まで)。

参考文献

1)日本ヘルニア学会 ガイドライン委員会(編):鼠径部ヘルニア診療ガイドライン.金原出版,2015
2)Bittner R, Arregui ME, Bisgaard T, et al:Guidelines for laparoscopic(TAPP)and endoscopic(TEP)treatment of inguinal hernia[International Endohernia Society(IEHS)]. Surg Endosc 25:2773-2843, 2011
3)HerniaSurge Group:International guidelines for groin hernia management. Hernia 22:1-165, 2018
4)早川哲史:de novo型Ⅰ型ヘルニアにおけるTAPP法.手術70:1419-1428,2016
5)星野明弘,山口和哉,川村雄大,他:再発鼠径ヘルニア 腹腔鏡下手術.消外41:381-389,2018
6)執行友成,川崎篤史,長谷川和住:ヘルニア・虫垂炎—再発鼠径部ヘルニア手術のピットフォールと対策—ideal-HYBRID法(腹腔鏡下誘導前方切開法)の有用性.外科76:1516-1519,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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