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文献詳細

雑誌文献

臨床外科74巻12号

2019年11月発行

文献概要

特集 特殊な鼠径部ヘルニアに対する治療戦略

巨大鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術

著者: 進誠也1 甲拡子1 山口泉1 田中史朗1 岡田和也1 岸川博紀1

所属機関: 1光晴会病院外科

ページ範囲:P.1348 - P.1353

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【ポイント】
◆巨大鼠径ヘルニアに対する手術ではヘルニア内容を安全に還納した後,ヘルニア門を十分なサイズ・強度のメッシュで確実に修復することがきわめて重要である.
◆巨大鼠径ヘルニアに対する治療において腹腔鏡下修復術は第一選択ではない.安全・確実な修復のために必要であれば,開腹・鼠径部切開法の選択をためらってはならない.
◆腹腔鏡下修復術を選択する場合には膨潤手技を併用した腹膜前腔剝離とヘビーウェイトメッシュの使用を推奨する.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2022年11月末まで)。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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