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文献概要
急性腹症・腹部外傷に強くなる・12【最終回】
急性腹症・腹部外傷に対するIVR
著者: 加藤崇1
所属機関: 1沖縄県立中部病院外科
ページ範囲:P.370 - P.376
文献購入ページに移動 一年間の連載も今回が最終回です.気合いを入れていきましょう!
Interventional radiology(IVR)は出血コントロールには欠かせない治療手段であり,技術や機材の進歩でその適応は拡大され,今や外傷に対する非手術治療の中心となっています.しかし,その適応判断や事前準備,手技中の全身管理や手術移行の判断,および合併症への対応を含めたIVR後管理などで外科医の果たすべき役割は大きく,救命のためには,IVR医と外科医の相互理解と協力が不可欠となります.過去10年間に当院で行った緊急IVR 657件のうち,外傷は123件,内因性は534件であり,急性腹症・腹部外傷が占める割合が非常に多く,全例でわれわれ外科医が関与していました(表1).
Interventional radiology(IVR)は出血コントロールには欠かせない治療手段であり,技術や機材の進歩でその適応は拡大され,今や外傷に対する非手術治療の中心となっています.しかし,その適応判断や事前準備,手技中の全身管理や手術移行の判断,および合併症への対応を含めたIVR後管理などで外科医の果たすべき役割は大きく,救命のためには,IVR医と外科医の相互理解と協力が不可欠となります.過去10年間に当院で行った緊急IVR 657件のうち,外傷は123件,内因性は534件であり,急性腹症・腹部外傷が占める割合が非常に多く,全例でわれわれ外科医が関与していました(表1).
参考文献
1)日本外傷学会外傷専門診療ガイドライン改訂第2版編集委員会(編):外傷専門診療ガイドラインJETEC改訂第2版.へるす出版,2018
2)Matsumoto J, Lohman BD, Morimoto K, et al:Damage control interventional radiology(DCIR)in prompt and rapid endovascular strategies in trauma occasions(PRESTO):A new paradigm. Diagn Interv Imaging 96:687-691, 2015
3)Sharma OP, Oswanski MF, Singer D, et al:Assesment of nonoperative management of blunt spleen and liver trauma. Am Surg 71:379-386, 2005
4)Van Wyck DB, Wotte MH, Witte CL, et al:Critital splenic mass for survival from experimental pneumococcemia. J Surg Res 28:14-17, 1980
5)Cass AS:Renovascular injury from external trauma:Diagnosis, treatment, and outcome. Urol Clin North Am 16:213-219, 1989
6)日本泌尿器科学会:腎外傷診療ガイドライン,金原出版,2016
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