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文献詳細

雑誌文献

臨床外科74巻3号

2019年03月発行

文献概要

境界領域

ハワイQueens' Medical Center Hospital短期留学からみた日米外科教育の差異

著者: 上田貴威1

所属機関: 1大分大学医学部総合外科・地域連携学講座

ページ範囲:P.389 - P.394

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要旨
2017年10月に,わが国の外科医の減少を増加に転じさせる方策を講じるために,ハワイのQueens' Medical Center Hospital外科を見学する機会を得た.学生への外科臨床教育は,日本とは異なり,学生が日本の研修医と同様の役割を果たすなかで,レジデントから屋根瓦方式の外科教育が行われていた.外科レジデントに対しては,「相互評価システム」のなかで,指導医による質の高い教育が行われていた.レジデントは,多忙な日常臨床のなかでも,大幅な地位向上が得られる外科専門医をめざして切磋琢磨していた.日本の外科医志望者を増加させるためには,日本の優れた点を残しつつ,外科医が「憧れられる職業」になることが必要である.

参考文献

1)厚生労働省:医師・歯科医師・薬剤師調査:結果の概要〔http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/33-20c.html〕(accessed 2018 March 10)
2)上田貴威,野口 剛,内田雄三,他:アンケート調査による外科医に対するイメージ—外科医と医学生の相違.日臨外会誌75:873-879,2014
3)上田貴威,平下禎二郎,猪股雅史,他:医療改革と医学教育改革に対する地域外科勤務医の認識:外科勤務医に対するアンケート調査.地域医学32:304-311,2018
4)The American Board of Surgery:Training & Certification〔http://www.absurgery.org/default.jsp?certgsqe_training〕(accessed 2018 June 30)
5)Accreditation Council for Graduate Medical Education(ACGME)〔https://apps.acgme.org/ads/Public/Reports/ReportRun?ReportId=3&CurrentYear=2018&AcademicYearId=2018〕(accessed 2018 June 30)
6)廣瀬 仁:米国での研修はメリットかデメリットか? —心臓外科フェローシップの経験から.日血外会誌20:829-834,2011
7)Accreditation Council for Graduate Medical Education:Quality care and excellence in medical education, approved 2011 standards〔http://www.acgme.org/Portals/0/PDFs/Common_Program_Requirements_07012011[2].pdf〕(accessed 2018 March 15)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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