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特集 こんなときどうする!?—消化器外科の術中トラブル対処法 肝臓
肝切離時の術中トラブル—腹腔鏡下肝切除を中心に
著者: 武田裕1 大村仁昭1 桂宜輝1 阪本卓也1
所属機関: 1独立行政法人労働者健康安全機構 関西労災病院消化器外科
ページ範囲:P.456 - P.465
文献購入ページに移動◆「肝静脈出血」対処法のポイント:何より出血させない操作を心がける.出血したらまずは圧迫止血する.そして,送水により出血点を確認する.その後に血管鉗子や着脱式血管クリップにより出血制御して出血点を縫合止血する.
◆「グリソン系出血」対処法のポイント:Pringle法による肝門遮断が有効である.ソフト凝固で止血はできるが,同一部位に長時間連続通電した場合には脆弱になるため胆汁漏に注意する.
◆「術中胆汁漏」対処法のポイント:非系統的切除または切除範囲外のグリソンの切離を行った場合は,確実に結紮またはクリッピングする.そして胆汁漏を認めた場合には,CUSAなどを用いて確実に責任グリソンを同定する.C-Tubeなどによる胆管内減圧を行う.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2022年4月末まで)。
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