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文献概要
特集 肛門を極める 診断と治療
尖圭コンジローマ・肛門掻痒症
著者: 張文誠1
所属機関: 1志木大腸肛門クリニック
ページ範囲:P.743 - P.745
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◆肛門尖圭コンジローマは,ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の低リスク型(主に6型,11型)の接触感染によって発症する性感染症の1つである.
◆肛門尖圭コンジローマの診断は視診によってなされ,治療にはイミキモドクリーム外用や外科的治療があるが,再発率は低くない.
◆肛門掻痒症には非感染性の症例が多く存在し,原因となる物質を同定したうえで,治療に際しては患者指導が特に重要である.
◆肛門尖圭コンジローマは,ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の低リスク型(主に6型,11型)の接触感染によって発症する性感染症の1つである.
◆肛門尖圭コンジローマの診断は視診によってなされ,治療にはイミキモドクリーム外用や外科的治療があるが,再発率は低くない.
◆肛門掻痒症には非感染性の症例が多く存在し,原因となる物質を同定したうえで,治療に際しては患者指導が特に重要である.
参考文献
1)崎山とも,平井郁子,崎山真幸,他:悪性化した巨大尖圭コンジローマの1例.臨皮68:255-258,2014
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3)国立感染症研究所感染症疫学センター:感染症発生動向調査事業年報2016年(平成28年)確定報告データ
4)志鎌あゆみ,佐藤豊実:尖圭コンジローマ.臨牀と研究93:1205-1208,2016
5)下方 征,斎藤万寿吉,坪井良治,他:東京医科大学病院で過去4年間に経験した肛門部尖圭コンジローマ55症例の検討.日皮会誌119:2371-2374,2009
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