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臨床報告
エノキタケによる食餌性イレウスをきたしたMeckel憩室の1例
著者: 小田切理1 稲葉行男1 柴崎弘之1 滝口純1 佐藤清1 林健一1
所属機関: 1山形県立河北病院外科
ページ範囲:P.776 - P.778
文献購入ページに移動症例は51歳の男性.腹痛を主訴に当院救急外来を受診した.腹部造影CT検査で拡張した小腸の先端部に盲端構造を認め,Meckel憩室に関連した腸閉塞の診断で緊急開腹手術を行った.Meckel憩室から口側腸管にかけて消化されていないエノキタケが充満し,腸閉塞に陥っていた.ほかに明らかな閉塞機転を認めず,憩室楔状切除と腸管内容除去を行った.病理組織学的に異所性組織を伴わないMeckel憩室であった.術後第9病日に居住地近くの病院に転院し,術後第15病日に自宅退院となった.Meckel憩室に関連した腸閉塞の症例に遭遇した場合,食餌性腸閉塞の可能性も考慮すべきであると思われた.
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