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文献詳細

雑誌文献

臨床外科75巻11号

2020年10月発行

増刊号 早わかり縫合・吻合のすべて

4章 術式別の縫合・吻合法 胃

【胃全摘術/噴門側胃切除術】食道-空腸吻合—腹腔鏡下:サーキュラーステープラー

著者: 河口賀彦1 赤池英憲1 樋口雄大1 庄田勝俊1 古屋信二1 細村直弘1 雨宮秀武1 川井田博充1 須藤誠1 河野寛1 市川大輔1

所属機関: 1山梨大学医学部第一外科

ページ範囲:P.137 - P.141

文献概要

デバイスの選択とその理由
 われわれの施設では,腹腔鏡手術における食道-空腸吻合をサーキュラーステープラーで行うことを基本としており,アンビルを経腹ルートで手縫いによる巾着吻合で食道断端に挿入している.この方法は開腹手術とほぼ同様な手技であり,特殊な器械も必要としない.サーキュラーステープラーを用いた吻合には,経口ルートでアンビルを挿入する方法1)と,経腹ルートで挿入する方法2)が報告されている.経口ルートではアンビルを食道の生理的狭窄部を経て食道下端まで通過させるため,あらかじめ安全に挿入可能な径のアンビルを選択する必要があるが,経腹ルートでは吻合部の食道径に合ったアンビルを選択し吻合可能である.手縫いによる巾着吻合は,かがり縫いによる方法も報告されているが3),われわれは波縫いによる縫合を行っている.本稿では,腹腔鏡下胃全摘術における手縫いによるサーキュラーステープラーを用いた吻合について,注意すべき点なども踏まえ概説する.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2025年10月末まで)。

参考文献

1)桜本信一,他:【腹腔鏡下胃全摘・噴門側胃切除における再建手技】腹腔鏡下胃全摘における経口アンビルを用いた食道空腸吻合.手術64:23-28,2010
2)薄井信介,他:【腹腔鏡下胃全摘・噴門側胃切除における再建手技】Endo-PSI(Ⅱ)鉗子とサーキュラーステイプラーを用いた腹腔鏡下食道空腸吻合の工夫.手術64:9-15,2010
3)瀧口修司,他:【食道・胃切除後再建法-最新の定型手技】胃切除後再建/胃全摘 腹腔鏡下胃全摘術におけるサーキュラーステープラー再建 かがり縫い法によるアンビル装着.手術.70:257-266,2016
4)Kawaguchi Y, et al:Current status of laparoscopic total gastrectomy:Ann Gastroenterol Surg 3:14-23, 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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