文献詳細
増刊号 早わかり縫合・吻合のすべて
4章 術式別の縫合・吻合法 膵臓
膵-胃吻合—Internal stentを留置する膵管-胃粘膜吻合術
著者: 上村健一郎1 近藤成1 住吉辰朗1 村上義昭2 高橋信也1
所属機関: 1広島大学大学院医系科学研究科外科学 2広島記念病院消化器センター
ページ範囲:P.304 - P.307
文献概要
膵切離に用いる器具
●超音波凝固切開装置(ultrasonically activated scalpel:USAD):HARMONIC HD 1000i Shears(ジョンソン・エンド・ジョンソン)
ハーモニックHD 1000iは先端形状により繊細な膵切離操作が可能である.膵組織の切離では器具による組織クランプ,縫合結紮などは行わず,膵実質組織を2〜3 mmずつ甘噛みしながら少しずつ把持し凝固切開している.この方法で横行膵動脈などの膵内血管および分枝膵管をシーリングしつつ,主膵管をシーリングしないで露出することが可能である(正常膵における細い主膵管でもその側面をこの方法で露出することが可能である).
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