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文献詳細

雑誌文献

臨床外科75巻3号

2020年03月発行

特集 一般・消化器外科医のための できる! 漢方

西洋医にとっては,まず漢方概論は不要!

著者: 新見正則1

所属機関: 1公益財団法人愛世会

ページ範囲:P.262 - P.266

文献概要

【ポイント】
◆確たる有効性を主張できるエビデンス(1,000例規模の臨床試験)を有する漢方薬はいまだに存在しない.
◆漢方診療(漢方的腹部診療など)を加味して選んだ漢方薬が,漢方診療を行わずに選んだ漢方薬よりも有効というエビデンスはない.
◆漢方理論を駆使しても,古典を読破しても,有効性にあきらかな統計的有意差がないのであれば,西洋医は自信をもって,漢方理論を用いず,古典も読まずに,漢方薬を使用すればいい.
◆上記の意見に抗う明らかなエビデンスが出るまでは,漢方診療や古典の読破は,やりたい医師,興味がある医師が行えば十分である.
◆上記の意見に対して反論があれば,エビデンスを出す努力をすればいい.

参考文献

1)新見正則:フローチャート漢方薬治療(本当に明日から使える漢方薬シリーズ).新興医学出版社,2011
2)新見正則:モダン・カンポウ 10年の功罪.モダンフィジシャン38-12,2018
3)Chen Q, Shu C, Laurence AD, et al:Effect of Huaier granule on recurrence after curative resection of HCC:a multicenter, randomized clinical trial. Gut 67:2006-2016, 2018
4)新見正則:論文からひもとく外科漢方.日本医事新報社,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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