臨床外科75巻4号

2020年04月発行

特集 実践！ 手術が上達するトレーニング法—Off the Job Trainingの最新動向

実践！ 手術トレーニング

動物ラボの有効な利用法：消化管領域より

著者： 髙橋広城¹ 早川俊輔¹ 瀧口修司¹

所属機関： ¹名古屋市立大学消化器外科

ページ範囲：P.426 - P.432

文献概要

【ポイント】
◆アニマルモデルは，「生体を用いることができる唯一の」手術トレーニングであるが，人体との解剖学的差異があることに十分留意をする必要がある．
◆動物愛護の観点からその目的をはっきりとさせ，適切な計画のもとでトレーニングを行う必要がある．また，実験動物に対する最大限の敬意を払い，神聖な気持ちで臨むべきである．
◆手術技術の習得に加え，様々なエネルギーデバイスの安全な使用法や出血に対する止血操作を身につけることが目的である．

参考文献

1）Inomata M, Shiroshita H, Uchida H, et al：Current status of endoscopic surgery in Japan；the 14th National Survey of Endoscopic Surgery by the Japan Society for Endoscopic Surgery. Asian J Endosc Surg 13：7-18, 2020

2）松岡正造，牧原夏子，生橋義之，他　婦人科・外科共同アニマルラボトレーニングの試み．日産婦内視鏡31：464-469，2016

3）ブタ・ミニブタ実験マニュアル編集委員．ブタ・ミニブタ実験マニュアル．丸善出版，2017，p 12

4）高橋　誠：（IVR学会学術夏季セミナーより）動物実験の基礎（1）．IVR 19：56-61，2004

5）高橋　誠：（IVR学会学術夏季セミナーより）動物実験の基礎（2）．IVR 19：67-71，2004

6）越本知大：大・中・小動物実験プロトコール．宮崎大学動物実験プロトコール編集委員（編），宮日文化情報センター，2016，pp 97-102

7）加藤嘉太郎，山内昭二：新編家畜比較解剖図説　上巻．養賢堂，2003，pp 248-249