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会陰操作先行アプローチによる直腸切断術
著者: 船橋公彦1 甲田貴丸1 金子奉暁1 牛込充則1 鏡晢1 長嶋康雄1 三浦康之1 吉田公彦1 吉野優1 栗原聰元1
所属機関: 1東邦大学医療センター大森病院消化器センター外科
ページ範囲:P.544 - P.550
文献購入ページに移動◆会陰からのbottom-to-upアプローチには,直視下に安全な外科的切除線を確保でき,手術開始の早い段階で術式の決定ができる利点がある.
◆操作は,解剖学的差異の少ない尾骨を指標とした後方から開始し,直腸固有筋膜外側の層で連続させて側方〜前方12時に向けて切離を進めていくのがポイントである.
◆前壁〜前側方に認める腫瘍では,安全な外科的切除線を確保するために,腟への浸潤が疑われた場合には躊躇することなく腟の合併切除を行う.
◆術後SSIには会陰創に関連したものが多い.清潔操作に心がけるとともに会陰の切除範囲は病変の浸潤に応じて必要最小限とする.切除範囲が大きくなる場合は,積極的に形成外科にコンサルトする.
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