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特集 膵癌診療ガイドライン改訂を外科医はこう読み解く—ディベート&ディスカッション テーマ5:ディスカッション
胃全摘の既往がある患者に対して膵全摘を行うか
著者: 竹山宜典1
所属機関: 1近畿大学外科肝胆膵部門
ページ範囲:P.684 - P.688
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◆胃全摘の既往のある患者への膵全摘は可能な限り回避すべきである.
◆高度の胃切除症候群に膵全摘術後の膵内外分泌完全脱落が加わり,患者の栄養状態,免疫能が障害され,QOLも大きく損なわれる.
◆術後の補助化学療法の遂行はほぼ不可能であり,補助化学療法を必要とする症例には行うべきではない.
◆胃全摘の既往のある患者への膵全摘は可能な限り回避すべきである.
◆高度の胃切除症候群に膵全摘術後の膵内外分泌完全脱落が加わり,患者の栄養状態,免疫能が障害され,QOLも大きく損なわれる.
◆術後の補助化学療法の遂行はほぼ不可能であり,補助化学療法を必要とする症例には行うべきではない.
参考文献
1)寺嶋雅史,胃全摘術後長期生存患者の栄養評価.日消外誌27:1737-46,1994
2)Eugene W. Rockey, Total pancreatectomy for carcinoma-case report. Ann Surg 118:603-11, 1943
3)Yeh HC, Brown TT, Maruthur N, et al:Comparative effectiveness and safety of methods of insulin delivery and glucose monitoring for diabetes mellitus:a systematic review and meta-analysis. Ann Intern Med 157:336-47, 2012
4)Niwano F, Hiromine Y, Noso S, et al:Insulin deficiency with and without glucagon:A comparative study between total pancreatectomy and type 1 diabetes. J Diabetes Investig 9:1084-90, 2018
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