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文献詳細

雑誌文献

臨床外科76巻1号

2021年01月発行

文献概要

特集 徹底解説 術後後遺症をいかに防ぐか—コツとポイント 直腸癌

排尿・性機能障害—自律神経温存のポイント

著者: 山口茂樹1 平能康充1 石井利昌1 近藤宏佳1 石川慎太郎1 藤井能嗣1 淺利昌大1 片岡温子1 片岡将宏1 島村智1

所属機関: 1埼玉医科大学国際医療センター下部消化管外科

ページ範囲:P.56 - P.59

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【ポイント】
◆直腸癌手術における自律神経の走行を解剖学的に十分理解することが基本である.
◆下腹神経,骨盤神経叢からの直腸枝に注意を払い,total mesorectal excision(TME)の範囲外の組織を切除しないことで確実な神経温存が行える.
◆癌浸潤が疑われる場合やcircumferential resection margin(CRM)確保のために必要と判断した場合には合併切除をためらわず根治性を優先すべきである.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2024年1月末まで)。

参考文献

1)佐藤健次,佐藤達夫:下腸間膜動脈周囲のリンパ系ならびに上下腹神経叢(仙骨前神経)の構成について.日本大腸肛門病会誌42:1178-1192,1989
2)山本雅由:骨盤神経叢の局所解剖.直腸癌の骨盤神経叢温存術のために.日本大腸肛門病会誌48:1009-1016,1995
3)Castello AJ, Brooks M, Cole OJ:Anatomical studies of the neurovascular bundle and cavernosal nerves. BJU Int 94:1071-1076, 2004
4)坂下 武:直腸癌術後排尿機能温存のための骨盤神経の必要最小温存範囲に関する検討.日消外会誌32:830-836,1999
5)山田一隆,鮫島隆志,鮫島淳一郎,他:直腸癌に対する自律神経片側温存手術の排尿・性機能保持における有用性.日消外会誌24:2373-2378,1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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