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増刊号 Stepごとに要点解説 標準術式アトラス最新版—特別付録Web動画 4.大腸
直腸癌—骨盤内臓全摘術
著者: 小倉淳司1 上原圭1 村田悠記1 三品拓也1 伊神剛1 水野隆史1 山口淳平1 宮田一志1 尾上俊介1 渡辺伸元1 横山幸浩1 江畑智希1
所属機関: 1名古屋大学腫瘍外科
ページ範囲:P.128 - P.137
文献購入ページに移動骨盤内の解剖は複雑で,直腸周囲には尿生殖器系や自律神経系,腸骨血管系などさまざまな臓器が取り囲んでいる(図1).そのため,狭い骨盤腔内で構造物を認識して安全に切離するためには詳細な解剖の認識が必要である.一方で,骨盤内臓全摘術の場合は,切除する臓器を1つの塊とみなすことで,複雑な解剖を剝離すべき4つの空間と切離すべき5つの索状物に単純化することができる(図2).そのなかで特に前側方領域は直腸癌術後再発や巨大腫瘍であっても影響を受けにくく,かつメルクマールとなる臍動脈索が認識しやすい.当科では同部位を広く開放し,側方腔の開放を先行することを定型化している(図3).
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年10月末まで)。
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