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文献詳細

雑誌文献

臨床外科76巻11号

2021年10月発行

増刊号 Stepごとに要点解説 標準術式アトラス最新版—特別付録Web動画

5.肛門

裂肛手術—SSG,VY形成術,LSIS(Notaras式),用手拡張,脱出性裂肛に対する結紮切除

著者: 辻順行1 高野正太1 中村寧1 濵田博隆1 桑原大作1 伊禮靖苗1 久野三朗1 山田一隆1 高野正博1

所属機関: 1大腸肛門病センター高野病院

ページ範囲:P.159 - P.167

文献概要

裂肛に対する手術の適応(図1)
 裂肛に対しては,まず保存療法が行われる.しかし,保存療法に抵抗する症例に対しては,患者さんの希望次第で手術が適応される.一般的に,肛門の内圧が高値である症例や肛門のトーヌスが高い症例では難治のことが多い.
 外科的に肛門側方で内括約筋を切開し肛門を広げ,肛門のトーヌスを下げる手術方法として,内括約筋側方切開(lateral subcutaneous internal sphincterotomy:LSIS),肛門後方で肛門括約筋を切開拡張し,さらに切開拡張創を皮弁で覆い強化する皮膚弁移動術(sliding skin graft:SSGやVY形成術:VY),麻酔下に左右の示指を肛門内に挿入して広げる用手拡張術などがある1〜3)
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年10月末まで)。

参考文献

1)岩垂純一,隅越幸男,小野力三郎:裂肛の治療.外科治療68:192-199,1993
2)辻 順行,家田浩男:肛門狭窄を伴う慢性裂肛に対する皮膚弁移動術の有効性—SSGとVY-plastyの比較.日本大腸肛門病会誌70:391-399,2017
3)石山勇司,佐々木一晃:難治性裂肛の治療—用手拡張術の有効性について,日本大腸肛門病会誌44:1155-1160,1991
4)高野正博:裂肛の手術—歯状線形成SSG法.日本大腸肛門病会誌42:492-497,1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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