文献詳細
文献概要
特集 Conversion surgeryアップデート がん種別の最新動向
肝細胞癌に対するconversion肝切除
著者: 多田正晴1 波多野悦朗1 岡本共弘1 河端悠介1 奥野将之1 鯉田亜美1 岩間英明1 鳥口寛1 末岡英明1 飯田健二郎1 中村育夫1 藤本康弘1
所属機関: 1兵庫医科大学肝胆膵外科
ページ範囲:P.1486 - P.1491
文献購入ページに移動◆高度進行肝細胞癌に対しては,単一の治療では十分な治療効果が得られにくく,集学的治療アプローチが必要である.
◆従来,術前治療として肝動注を施行してきたが,最近は,REFLECT試験で高い奏効率が報告されたレンバチニブによる術前治療も施行している.実際に当科で14例のコンバージョン肝切除(HAIC後2例,レンバチニブ投与後12例)を経験したが,いずれも安全に葉切除以上の肝切除が施行可能であった.
◆今後,至適な術前治療法および切除の適応やタイミングを確立する必要があるものの,当初切除不能であっても,drug free, cancer freeを目標に,治療経過中,常に切除の可能性を念頭におく必要があると考えられる.
参考文献
掲載誌情報