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文献詳細

雑誌文献

臨床外科76巻5号

2021年05月発行

文献概要

特集 側方リンパ節郭清のすべて—開腹からロボット手術まで 他領域での側方リンパ節郭清

婦人科悪性腫瘍に対する骨盤リンパ節郭清

著者: 万代昌紀1

所属機関: 1京都大学医学研究科婦人科学産科学分野

ページ範囲:P.616 - P.622

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【ポイント】
◆婦人科悪性腫瘍,特に子宮頸癌に対する骨盤リンパ節郭清は広汎子宮全摘術の一環として確立し,行われるようになった.
◆子宮頸癌の血流支配は子宮動静脈によるため,これに沿ったリンパ行性転移を想定した郭清範囲になっている.
◆子宮体癌や卵巣癌は進展様式が異なるので,骨盤リンパ節郭清の範囲や意義も頸がんとはやや異なる.
◆今後,鏡視下手術の普及やセンチネルリンパ節生検の導入によって,婦人科悪性腫瘍におけるリンパ節郭清の方法・意義も変化していくと考えられる.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2024年5月末まで)。

参考文献

1)濱西潤三,万代昌紀:広汎子宮全摘術の実際-京都大学.産と婦86:737-744,2019
2)Okabayashi H:Radical abdominal hysterectomy for cancer of the cervix uteri. Surg Gynecol Obstet 33:335, 1921
3)三林隆吉:三林術式.小林 隆(監):現代産科婦人科学大系 第8巻E《子宮頸癌》,中山書店,1970,pp 269-276
4)Harter P, Sehouli J, Lorusso D, et al:A randomized trial of lymphadenectomy in patients with advanced ovarian neoplasms. N Engl J Med 380:822-832, 2019
5)山崎博之,藤堂幸治,嶋田知紗,他:子宮頸癌における腹腔鏡アプローチによるセンチネルリンパ節関連手術の実施妥当性.日産婦内視鏡会誌35:75-79,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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