臨床外科76巻8号

2021年08月発行

特集 横行結腸癌の腹腔鏡下D3郭清手術—私のやり方，私の工夫 各論

右側横行結腸癌の腹腔鏡下D3郭清手術—後腹膜剝離先行内側アプローチ

著者： 長山聡¹ 日吉幸晴¹ 向井俊貴¹ 山口智弘¹ 長嵜寿矢¹ 秋吉高志¹ 福長洋介¹

所属機関： ¹がん研究会有明病院大腸外科

ページ範囲：P.975 - P.984

【ポイント】
◆右側横行結腸癌に対して腹腔鏡下横行結腸切除・D3郭清手術を定型的に，安全に行うためのポイントは，①後腹膜アプローチを先行し十二指腸前面および膵前面を広く剝離しておくこと，②横行結腸間膜を衝立状に展開し網囊内に進入し，網囊を開放することによって隣接臓器との3次元的な位置関係を把握すること，③横行結腸間膜根を膵下縁レベルで左右より挟み込んで切離し，No. 223リンパ節の郭清を完遂すること，である．
＊本論文中、［▶動画］マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます（公開期間：2024年8月末まで）。

参考文献

1）Watanabe J, Ishibe A, Takei S, et al：A new intracorporeal suture-less stapled end-to-end anastomosis in laparoscopic left-colectomy for colon cancer. Colorectal Dis 11：1803-1804, 2020

Equal contribution）Colonic delta-shaped anastomosis using linear staplers in laparoscopic colectomy. Tech Coloproctol 25：473-474, 2021