文献詳細
特集 外科医が担う緩和治療
総論
文献概要
【ポイント】
◆本稿では,3つのことを皆さんと一緒に考えることとする.まず,緩和ケアの定義等について確認したのち,その担い手について考えたい.そのうえで,日本で生まれた「診断時からの緩和ケア」という考え方について「早期からの緩和ケア」との違いも含め概説し,外科医が担う緩和ケアについて記すことにする.そして,最後に緩和ケアの展望を述べてまとめることとする.
◆その内容を簡単に記載すると,緩和ケアはQOLの向上であり,これは医療ケアの目的と合致している.緩和ケアの担い手は,現場で患者さんご家族に会う医療者すべてである.外科医が担う緩和ケアは,基本的緩和ケアを中心としているが,これこそが診断時からの緩和ケアである.
◆最後に緩和ケアの展望としては,この外科医が行う基本的緩和ケアの充実と同時に,その中で関心のある方々には是非,専門的緩和ケアまで学び提供していけるとよいと考えている.もちろんその際,そのほかの専門的緩和ケアの担い手とは協働して患者さんご家族を支援していくことが期待される.
◆本稿では,3つのことを皆さんと一緒に考えることとする.まず,緩和ケアの定義等について確認したのち,その担い手について考えたい.そのうえで,日本で生まれた「診断時からの緩和ケア」という考え方について「早期からの緩和ケア」との違いも含め概説し,外科医が担う緩和ケアについて記すことにする.そして,最後に緩和ケアの展望を述べてまとめることとする.
◆その内容を簡単に記載すると,緩和ケアはQOLの向上であり,これは医療ケアの目的と合致している.緩和ケアの担い手は,現場で患者さんご家族に会う医療者すべてである.外科医が担う緩和ケアは,基本的緩和ケアを中心としているが,これこそが診断時からの緩和ケアである.
◆最後に緩和ケアの展望としては,この外科医が行う基本的緩和ケアの充実と同時に,その中で関心のある方々には是非,専門的緩和ケアまで学び提供していけるとよいと考えている.もちろんその際,そのほかの専門的緩和ケアの担い手とは協働して患者さんご家族を支援していくことが期待される.
参考文献
1)WHOホームページ〔Palliative Care(https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/palliative-care〕(2022.5.29アクセス)
2)「がんの社会学」に関する研究グループ:2013年がんと向き合った4,054人の声(がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査 報告書).静岡県立静岡がんセンターホームページ〔https://www.scchr.jp/book/houkokusho/2013taikenkoe.html〕(2022年5月30日最終アクセス)
3)「がんの社会学」に関する研究グループ:2013年がんと向き合った4,054人の声(がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査 報告書). p22〔https://www.scchr.jp/book/houkokusho/2013taikenkoe.html〕(2022 年5 月30 日最終アクセス)
4)Harashima S, Fujimori M, Akechi T, et al:Death by suicide, other externally caused injuries and cardiovascular diseases within 6 months of cancer diagnosis(J-SUPPORT 1902). Jpn J Clin Oncol 51:744-752, 2021
5)Temel JS, Greer JA, Muzikansky A, et al:Early palliative care for patients with metastatic non-small-cell lung cancer. N Engl J Med 362:733-742, 2010
6)一般社団法人日本がんサポーティブケア学会ホームページ〔http://jascc.jp/working/integration-of-oncology-and-palliative-care-iop-wg/〕(最終アクセス2022年5月30日)
7)一般社団法人日本外科学会:専門医制度PDF-1,外科領域専門研修プログラム整備基準〔https://jp.jssoc.or.jp/modules/specialist/index.php?content_id=15〕(2022年5月31日最終アクセス)
8)American College of Surgeonsホームページ〔https://www.facs.org/about-acs/statements/principles-of-palliative-care/〕(2022年6月2日最終アクセス)
9)Marterre B, Kopecky K, Miller P:Primary palliative care for surgeons:a narrative review and synthesis of core competencies. Ann Palliat Med 10:885-906, 2022
10)Surgical Palliative Care Societyホームページ〔https://www.spcsociety.org/〕(2022年6月2日最終アクセス)
11)Hui D, Heung Y, Bruera E:Timely Palliative Care:Personalizing the Process of Referral. Cancer 14:1047, 2022
掲載誌情報