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文献詳細

雑誌文献

臨床外科77巻11号

2022年10月発行

文献概要

増刊号 術前画像の読み解きガイド—的確な術式選択と解剖把握のために Ⅰ 食道

開胸下縦隔リンパ節郭清

著者: 加藤寛章1 白石治1 百瀬洸太1 中西智也1 平木洋子1 安田篤1 新海政幸1 今野元博1 安田卓司1

所属機関: 1近畿大学医学部外科学教室上部消化管部門

ページ範囲:P.29 - P.35

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 食道癌はリンパ節転移を来しやすい癌であり,粘膜下層(sm)癌においても40%強の症例にリンパ節転移を伴う1).胸部食道癌手術で郭清すべき領域リンパ節は,頸部・胸部・腹部の3領域と広範囲にわたり,そのなかでも縦隔リンパ節への転移は最も頻度が高い.また,食道は気管・大動脈・心血管・肺・神経など重要な組織に囲まれて位置しており,それらの損傷は術後の重症合併症にもつながるため,根治のために徹底したリンパ節郭清が求められると同時に,温存すべき組織を温存する正確な手術操作が必須である.そのため,食道癌手術において胸部操作・縦隔リンパ節郭清は最重要のパートであるといえる.
 また,手術にあたっては,CT検査を中心とした画像により原発巣や転移リンパ節状況,周囲臓器・組織との関係など,事前に手術のイメージをしっかりつけておくことが肝要である.本稿では,術前のCT画像所見と,術中画像を示しながら,開胸下縦隔リンパ節郭清手技のポイントを解説する.

参考文献

1)Kodama M, et al:Surgery 123:432-439, 1998
2)安田卓司,他:消化器外科30:159-169,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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