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How to start up 縦隔鏡下食道亜全摘・10【最終回】
胃管再建のknack & pitfall,縦隔鏡食道手術のトラブルシューティング
著者: 森和彦1 瀬戸泰之2
所属機関: 1三井記念病院消化器外科 2東京大学医学部附属病院胃食道外科
ページ範囲:P.1350 - P.1356
文献購入ページに移動縦隔鏡手術での後縦隔胃管再建の困難性
胸部操作先行で後の仰臥位で後縦隔再建を行っている施設は多いが,これと同じではなく,縦隔鏡手術では胃管の挙上が不良となりやすい.経胸アプローチでは胃管が挙上中にいったん右胸腔に飛び出すことができるのに比して,縦隔鏡手術では挙上経路において縦隔胸膜のみならず奇静脈や右気管支動脈が温存されているため,制限を受けることが胃管挙上困難性の理由となろう.筆者らも以前は頸部からの胃管の挙上の際にテーピングと胃管先端の接続が外れるトラブルを経験した.縦隔鏡手術に限らないが,胃管挙上中に胃管にねじれが生じる可能性もある.筆者らのかつての経験では,十分に注意したつもりでもねじれは防ぎきれず,挙上性のあまりの不良さから,術中内視鏡でねじれが判明し,吻合後につなぎ直しとなった例もあった.
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