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文献詳細

雑誌文献

臨床外科77巻12号

2022年11月発行

文献概要

臨床報告

長期経過が確認できた回盲部狭窄原発性腸結核の1切除例

著者: 源寛二1 重戸伸幸2 三宅俊嗣2 池田敏夫1

所属機関: 1玉野医療センター玉野市民病院外科 2玉野医療センター玉野市民病院内科

ページ範囲:P.1369 - P.1373

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要旨
腸結核は嚥下によって腸管に侵入した結核菌が粘膜下層のリンパ濾胞に感染し,局所治癒再燃を繰返した場合,瘢痕による腸管狭窄に至ると考えられるが,潜伏期間については不詳である.今回,本邦在住15年の移民者腸閉塞症例の精査にて回盲部腫瘍と領域リンパ節転移が疑われたが,10年前と4年前の腹部CT所見から,経時的に増悪する盲腸壁の肥厚や上行結腸の短縮,領域腸間膜リンパ節腫大を認め,病変部生検結果から多核巨細胞を伴う類上皮肉芽腫が確認された.インターフェロンγ遊離試験陽性であり,原発性回盲部腸結核による腸閉塞と診断し,腹腔鏡下結腸右半切除を施行した.発症まで10年の経過を確認できた,まれな症例と思われた.

参考文献

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2)結核予防会結核研究所疫学情報センター:結核発生動向概況・外国生まれ結核.2020.[閲覧日:2022年3月1日] https://jata-ekigaku.jp/wp-content/uploads/2022/02/2020_1.pdf
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9)鈴木定彦,松葉隆司,中島千絵:人獣共通感染症としての結核.結核85:79-86,2010
10)Grange JM, Yates MD:Zoonotic aspects of Mycobacterium bovis infection. Vet Microbiol 40:137-151, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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