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文献概要
How to start up 縦隔鏡下食道亜全摘・2
頸部直視操作
著者: 森和彦1 瀬戸泰之2
所属機関: 1三井記念病院消化器外科 2東京大学医学部附属病院胃食道外科
ページ範囲:P.211 - P.217
文献購入ページに移動前回述べたように,肩枕で頸部背屈,さらに右回旋とする.皮膚切開は鎖骨頭からあまり離れない弧状切開とする.胸鎖乳突筋胸骨枝はペンローズでテーピングして,外側(内側でもよい)に牽引しながら覆布にペアンで固定する.胸鎖乳突筋の胸骨停止部の近傍の背側に前頸静脈が現れ,多くの症例でかなり太い.縦隔鏡では術野の入り口を横断するので,この静脈は適宜結紮,切離する.同様に,視野の妨げとなる前頸筋群の腹側にある脂肪は切除するが,この際,不規則に分岐する前頸静脈がこの脂肪組織の中を通過するので,頭側,尾側それぞれで処理する(図1).
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