文献詳細
特集 直腸癌局所再発に挑む—最新の治療戦略と手術手技
手術各論
腹腔鏡下骨盤内臓全摘術
著者: 木村慶1 池田正孝1 竹中雄也1 宋智亨1 馬場谷彰仁1 片岡幸三1 別府直仁1 内野基2 池内浩基2
所属機関: 1兵庫医科大学消化器外科学講座下部消化管外科 2兵庫医科大学消化器外科学講座炎症性腸疾患外科
ページ範囲:P.547 - P.555
文献概要
◆骨盤内臓全摘は患者に高い侵襲を与えるため,R0切除可能かの判断と手術計画が患者のQOL,予後を左右する最も重要なポイントである.
◆腹腔鏡下で骨盤内臓全摘を行う準備として,側方リンパ節郭清術の際に内腸骨血管,坐骨神経,内閉鎖筋,肛門挙筋,Alcock管などの骨盤解剖を意識した手術を積み重ねていく訓練が必要である.
◆高齢など,全身状態に不安のある患者では側方リンパ節郭清を省略し,内腸骨血管の臓側枝の処理のみを行うことで術後合併症の軽減を図っている.
◆再発手術における骨盤内臓全摘では会陰の剝離の受けを作り,確実な側方マージン確保のためにtaTMEが有用である.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2025年5月末まで)。
参考文献
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