文献詳細
書評
—藤田尚男,藤田恒夫(原著) 岩永敏彦,岩永ひろみ,小林純子(改訂)—標準組織学 総論 第6版 —藤田尚男,藤田恒夫(原著) 岩永敏彦,渡部 剛(改訂)—標準組織学 各論 第6版 フリーアクセス
著者: 内山安男1
所属機関: 1順大老人性疾患病態・治療研究センター
ページ範囲:P.289 - P.289
文献概要
藤田恒夫先生が本書第4版の執筆時,岩永敏彦先生に多くを依頼されていたことを記憶しています.版を重ねるごとに,岩永先生の免疫組織細胞化学の技が随所にちりばめられるようになりました.岩永先生は,藤田恒夫先生の下で,免疫染色を武器に消化管をはじめさまざまな領域のペプチドホルモン産生細胞(脳腸ペプチドホルモン)の研究を進めてきました.その後,独立して北大に移り,獣医学部,医学部と経験され,第5版で『標準組織学』の改訂者になられています.本書はフォローしている論文の数だけでも膨大です.この5〜7年間で,新たに加える事項と切り捨てる事項を調べるだけでも大変な作業です.藤田恒夫先生は科学者であるとともに文筆家でもあり,非常にたくさんの本を世に出されました.岩永先生も形態関連の本を出版されていますが,筆まめな先生でないと,この大著を仕上げるのは至難の業かもしれません.
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