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文献詳細

雑誌文献

臨床外科78巻3号

2023年03月発行

文献概要

手術器具・手術材料—私のこだわり・15

E・Zアクセス楕円タイプ

著者: 柴尾和徳1 米田政弘1 本田晋策1 厚井志郎1 佐藤永洋1 井上譲1 平田敬治1

所属機関: 1産業医科大学第1外科

ページ範囲:P.350 - P.353

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 当科では2008年より現在までに1,500例を超えるReduced port surgery(RPS)を行ってきた.その大半でE・Zアクセス楕円タイプ(八光,長野)1)を使用しており,近年ではロボット手術にも適用している2).E・Zアクセスの正円タイプは使用しているものの,楕円タイプの使用経験がない読者も多いと思われるため,本稿では本製品の開発経緯,特徴と使用法の工夫について詳説する.
E・Zアクセスの開発経緯・特徴と種類
 E・Zアクセスは,対応する単回使用開創器ラッププロテクター(八光)に装着して単孔式内視鏡下手術および小切開を行う腹腔鏡下手術に使用するポートデバイスである.ラッププロテクターとの取り外し・再装着が短時間に何度でも可能なため,臓器の取り出しなどが容易となる(図1).E・Zアクセスには“正円タイプ”と“楕円タイプ”があり,正円タイプは西陣病院外科の高木剛先生が2010年に八光と共同開発したデバイスである.任意の位置に複数本のトロカールを配置可能という優れた特徴をもっており,現在日本中で広く用いられている製品である.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年3月末まで)。

参考文献

Mori T, Dapri G(eds):Reduced Port Laparoscopic Surgery. Springer, 2014, pp 45-56
2)Shibao K, Kawakita Y, Mitsuyoshi M, et al:Robotic-Assisted Distal Gastrectomy for Gastric Cancer Using an Oval-Shaped Port Device. Surg Technol Int 28:70-76, 2020
3)Shibao K, Takagi T, Higure A, et al:A newly developed oval-shaped port device(E・Z ACCESS Oval type)for use in reduced port surgery:initial clinical experiences with cholecystectomy. Surg Technol Int 23:75-79, 2013
4)Shibao K, Sato N, Higure A, Yamaguchi K:A new oval multichannel port to facilitate reduced port distal gastrectomy. Minim Invasive Ther Allied Technol 24:135-140, 2015
5)柴尾和徳,満吉将大,又吉信貴,他:【Reduced Port Surgery 制限克服のための達人からの提言】RPSによる噴門側胃切除術.臨外74:506-512,2019
6)柴尾和徳,田嶋健秀,長尾祐一,他:胸腔鏡・腹腔鏡下下部食道噴門側胃切除後の高位食道残胃吻合におけるノーナイフ自動縫合器を用いた観音開き変法.手術71:1779-1787,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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