臨床外科79巻1号

2024年01月発行

特集 若手外科医のライフハック—仕事・日常・将来を豊かにする，先輩たちの仕事術

仕事編

和文論文執筆：感謝と恩返し　そして自らの治療をしっかり検証する—自己研鑽

著者： 松橋延壽¹

所属機関： ¹岐阜大学大学院医学系研究科医科学専攻外科学講座消化器外科・小児外科学分野

ページ範囲：P.22 - P.25

文献概要

【アドバイス】
◆治療にかかわった患者さんに感謝：いろいろな臨床経験は，担当した患者さんのおかげであると謙虚に感謝することが大事です．また，治療にかかわり指導してくれた上級医にも感謝することが重要です．
◆治療にかかわった患者さんに恩返し：患者さんに出会い治療することで自身の経験値が増え，教科書では得られない多くの知識を習得することができます．その経験をまとめて学会発表，誌上報告を行うように努力することが重要です．
◆自らの治療をしっかり検証する：症例報告は正しい治療が行われたことを再度見直すよい機会です．自施設のデータを検証することで他施設との相違を改めて見つめ直す機会ができるため重要です．

参考文献

1）松橋延壽，河合雅彦，近石登喜雄，他：術後5年無再発生存した同時性肺転移結腸癌の1例．日臨外会誌61：2944-2947, 2000

2）松橋延壽，永田高康，立花　進，他：腹壁転移を契機に発見された十二指腸原発悪性リンパ腫の1例．日臨外会誌60：2667-2671, 1999

3）松橋延壽，梅本敬夫，近石登喜雄：腹壁瘢痕ヘルニアに対してProlene Hernia Systemが有用であった3例．手術55：1057-1060, 2001

4）松橋延壽，梅本敬夫，近石登喜雄：超高齢者の難治性イレウス症例に対してエリスロマイシンを用いた保存的療法が著効した1例．外科64：123-126, 2002

5）Matsuhashi N, Chikaishi T, Saji S：A rare type of incarcerated lumbar hernia：CT and barium enema demonstration. Int J Colorectlal Dis 21：94-95, 2006