文献詳細
腹壁ヘルニア修復術道場・6
腹壁瘢痕ヘルニア手術①正中腹壁瘢痕ヘルニア—(ⅱ)4〜10 cm(eTEPを中心に)
著者: 今村清隆12
所属機関: 1四谷メディカルキューブきずの小さな手術センター外科 2四谷メディカルキューブきずの小さな手術センター内視鏡外科
ページ範囲:P.1412 - P.1417
文献概要
Enhanced view totally extraperitoneal(eTEP)は技術的な難度が高く,一定の学習曲線を要することで知られ,手術時間も長くなりがちである.しかし,多様なヘルニアに対応できること,感染率が低いこと,大きなメッシュを留置可能なこと,術後疼痛が少ないこと,薄いメッシュが使用できること,コンポジットメッシュやタッカーが必要ないため低コストであること,そして次の腹部手術時にもintraperitoneal onlay mesh(IPOM)ほどメッシュが妨げになりにくいことなど,数多くの利点がある.2023年に報告された欧州ヘルニア学会による正中腹壁瘢痕ヘルニアガイドラインでも,筋層下修復術が強く推奨されている1).これらを考慮したうえで,当科ではeTEPを腹壁瘢痕ヘルニア治療の主軸としている.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2027年12月末まで)。
参考文献
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