臨床外科79巻3号

2024年03月発行

特集 外科医必携　患者さんとのトラブルを防ぐためのハンドブック 各論

【コラム】採血室管理におけるネットワークカメラの活用

著者： 市村直也¹

所属機関： ¹東京医科歯科大学病院検査部

ページ範囲：P.278 - P.279

はじめに
　東京医科歯科大学病院の中央採血室では1日あたり700名前後の外来患者の採血を行っている．日々多くの患者の採血を行っているなかで，穿刺後に強い痛みや痺れを訴える患者や，接遇に対する職員への苦情，また患者からの暴言・暴力といったことが生じることがある．当院ではこうした事例に対する職員の保護や指導のため，採血の客観的な記録を残すことを目的に採血台に設置したネットワークカメラ（以下，カメラ）で採血の様子を収録する取り組みを行っている^1）．
＊本論文中、［▶動画］マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます（公開期間：2027年3月まで）。

参考文献

1）市村直也：監視カメラを利用した採血室管理．検と技．48：354-358，2020

2）IoT推進コンソーシアム，総務省，経済産業省：カメラ画像利活用ガイドブック，ver3.0．2022　https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220330001/20220330001-1.pdf（2023年10月9日アクセス）

3）平成12（ワ）391事件名：損害賠償請求，裁判年月日：平成14年7月9日，裁判所名・部：福岡地方裁判所 小倉支部　https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/187/008187_hanrei.pdf（2023年10月9日アクセス）

4）日本臨床検査標準協議会（編）；標準採血法ガイドライン，GP4-A3．学術広告社，2019