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文献詳細

雑誌文献

臨床外科8巻13号

1953年12月発行

文献概要

特集 頸部外科臨床の進歩

惡性甲状腺腫

著者: 伊藤尹1 伊藤國彥1 金地嘉夫1 大林公明1

所属機関: 1伊藤醫院

ページ範囲:P.763 - P.772

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 日常臨床外科に於て,甲状腺機能より見て機能亢進を示すものに,バセドウ氏病(突眼性又は中毒性甲状腺腫),急性甲状腺炎等があり,機能低下を示すものに,伊藤の所謂 硬化性甲状腺腫(慢性間質増殖性甲状腺腫炎),ある種の膠樣甲状腺腫等がある。是等に屬せざるものに,一般の膠樣甲状腺腫 大部分の結節性甲状腺腫,地方病性甲状腺腫等があるが,茲に記する惡性甲状腺腫は機能的には殆ど問題とするに足らない。
 然るに機械的障碍から見る時は,惡性甲状腺腫は最も重要なるものに屬し,惡性たる所以は,遲かれ早かれ,機械的障碍が腫瘍發生の局處,或は他臓器への轉移巣に於て必發の症状となり,將來必ず不幸の轉機に導く最大の原因となると極言し得るものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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