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文献詳細

雑誌文献

臨床外科8巻4号

1953年04月発行

文献概要

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胸腔内手術とプロカイン及びプロカインアマイドの使用

著者: 飯田文良1 服部孝雄1 穴沢雄作1 石井正文1 澁沢喜守雄1

所属機関: 1東京大學木本外科教室

ページ範囲:P.188 - P.195

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 近時気管内麻醉法の発達に伴い胸腔内諸臓器に対する手術侵襲は比較的容易に行われるようになり,特に心臓に対する諸手術さえ本邦に於ても漸く盛に行われようとしている.気管内カテーテルによる気道の維持,酸素の確保,或いはクラーレの應用,補助呼吸,調節呼吸の應用等によつてわれわれにとつても或程度の呼吸の調節は可能なものとなつたが,心臓循環系に対する調節可能の範囲は尚お微々たるものに過ぎない.しかし気道えの刺戟や心臓そのものに対する侵襲がしばしば重篤な心臓循環系の障碍を招いて死帰を見ることもあり,これら胸腔内諸操作とその心臓循環系に対する作用を檢索してその予防及び治療の方法を檢討することはきわめて重要なことであろう.これに関する研究の一端としてわれわれは塩酸プロカインならびにプロカインアマイドの予防的および治療的効果について檢索を行つた.尚おプロカインアマイドは田辺製藥会社の好意により提供された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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