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文献詳細

雑誌文献

臨床外科8巻5号

1953年05月発行

文献概要

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筋肉結核について

著者: 柳瀨靖1 龍嘉昭1

所属機関: 1久留米大學醫學部外科學教室

ページ範囲:P.245 - P.247

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緒言
 筋肉結核には,結核竈より血行性に遠隔部位の筋肉に感染発生すると云われる所謂原発性筋肉結核と,周囲の組織或は器管の結核竈より連続的に侵蝕波及して生じた続発性筋肉結核の2種類を区別し,後者は屡々経驗するのに反し,前者は比較的稀有なる疾患である.所謂原発性筋肉結核は,かつて1863年Virchowがその存在を否定したが,その後1886年に至り,Tübinger Klinikに於てHabermaas及びMüller等により初めて報告され,1893年Lanz de Quervainの両氏により確認され,更に1910年Melchiorは所謂孤立性腹壁結核を報告し,爾来内外諸家による追加報告をみるに至り,本症に対する注意が喚起される樣になつて来た.我々は最近左肋弓直上部に於て左腹外斜筋の起始部に発生した所謂原発性筋肉結核と思われる一例を経驗し,病理組織学的にも確証を得たので茲に報告し,以て諸賢の御高批を仰ぎたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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