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補液としてのGlyco-Alginについて(第3報)—膠質ショック,ならびに点滴静注と心筋図に関する研究
著者: 高山坦三1 菅原古人1 高橋長雄1 渡邊正之1 菅原正彥1 早坂滉1 佐藤雅夫1 丸山行道2
所属機関: 1札幌醫科大學外科學教室 2共成株式會社
ページ範囲:P.283 - P.287
文献購入ページに移動Mastixのような懸濁液やペプトンのような高分子の物質である膠質液を,急速に静脈内に注射すると,いわゆる膠質ショックKolloid-Shockといわれる急激な血圧下降現象の生じることは既に周知のことである.アルギン酸ソーダはほゞ15,000の分子量を有する高分子の膠質物質であるから,このような膠質液を静注したばあいに膠質ショックが発現し得るかも知れないということが予測されるわけである.
一般に補液は,輸血と同様,血圧が低下し,末梢血液循環のいちゞるしく障碍された外科的なショック,虚脱に際して使用されるものであるから,アルギンあるいはグリコ・アルギンに著明な膠質ショック作用があつては補液として適当でないことになる.そこでわれわれはアルギンおよびグリコ・アルギンについて膠質ショック作用の有無を檢索した.
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