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文献詳細

雑誌文献

臨床外科8巻6号

1953年06月発行

文献概要

症例

Ependymomaの様相を呈せるOligodendro gliomaに就て

著者: 広津三明1

所属機関: 1静岡厚生病院外科

ページ範囲:P.316 - P.317

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 Oligodendro gliomaは從来グリオーム中比較的少く統計上これを見ても東西の別なく可なりの低数を示している.
 全般的に欧米に於けるOligodendro gliomaの発生率は平均4.1%を占むるに過ぎない,本邦では欧米のそれより梢々多い程度であるが全グリオームとの比較頻度は矢張り遙かに低い状態である.Oligodendro gliomaはCushing及びBaileyのグリオーム分類態形に依ると,Medullo blastの成熟細胞であるOligodendrogliaから発生する外胚葉性良性腫瘍で多く成人の大脳皮質下に発生する事は知られているのであるが,之と良く似たグリオームにEpendymomaがあり,これも外胚葉性腫瘍でPrimitive Spongioblastの分化したEpendym Zellenから発生する良性腫瘍でその多くが脳室壁のEpendymから発生するのである.所が非常に稀に之の脳室壁に関係を持つてEpendymomaに類似したOligodedro gliomaが発生することがあり,星野氏等は之をCellular typeのEpendymomaとして分類しているがEpendymomaに似たOligodendro gliomaとの中間型とすべきか或は移行型とすべきか,其の分類に苦しむ場合がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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