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文献詳細

雑誌文献

臨床外科8巻7号

1953年07月発行

文献概要

症例

異物性虫垂炎

著者: 小坂親和1 池田金彌1 小坂三郞1 平田利広1

所属機関: 1日本大學醫學部小坂外科教室

ページ範囲:P.354 - P.356

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 虫垂炎と異物との関係は1757年Mestivier氏の報告に始まる.それは未だ右腸骨窩膿瘍が虫垂に起因する疾患であることの明かにされぬ以前のことで,之は亦偶然にも虫垂炎と起因する膿瘍切開の世界最初の手術例でもあつた.即ち同病院の外科部長が行つた45歳の1婦人例で排膿後,一時軽快したが遂に死亡し,剖檢の結果穿孔せる虫垂の内腔に錆びた留針が発見された.爾来虫垂内異物の報告される毎に,その原因的意義がしばしば論議され,虫垂炎の一原因として成書にも記載されている.
 教室に於ても過去3年間に行われた切除虫垂内にその2例をみたので,この機会に虫垂炎の原因的要約として異物の意義を考えてみたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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