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文献詳細

雑誌文献

臨床外科9巻10号

1954年10月発行

文献概要

綜説

外科領域における蛋白補給の問題をめぐつて

著者: 高藤歲夫1 三宅壽郞1 永井長純1 水川五郞1 榎本尚美1

所属機関: 1国立相模原病院外科

ページ範囲:P.747 - P.751

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I.いとぐち
 手術を対象とする外科臨床に於て,蛋白補給の問題が最も重要かつ不可欠のものの1つであることは,今日の外科医にとつて常識とされているところである.さればこそ,手術侵襲前後の蛋白代謝ないしは窒素平衡に関する諸研究は相接いで発表されており,就中,大村,渋沢,堺,湯浅,高山等々の諸氏によるこの方面の業績は,まことに注目に値するものである.われわれもこゝ数年来,柳病院長及び本名前病院長ご指導のもとに,外科領域における輸液の研究を続けてきた.たまたま昭和28年10月,第8回医務局研究発表会のシンポジウムに於て,各科領域における蛋白質補給の諸問題がテーマとしてとりあげられた.同学会に於て,われわれもこれまでの研究の中,蛋白に直接関連のある事項をまとめて発表する機会を得たので,こゝに記述して大方のご批判とご叱正とを乞いたいと思う.なおわれわれの別稿に於て,先に報告したところと一部重複する事項も含まれることを諒とされたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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