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文献概要
症例
胸廓成形術に起因せる胸鎖関節脱臼の治驗例
著者: 大沢光彥1
所属機関: 1東京いすゞ病院整形外科
ページ範囲:P.891 - P.893
文献購入ページに移動緒言
胸鎖関節脱臼に関する報告はそれ程稀ではないが,その殆んどが外傷性のものまたは病的脱臼即ち関節それ自身に起つた病変を基礎として発症した例である.
わたくしは胸鎖関節を形成する鎖骨及び胸骨とは直接関係を持たない部位の形変,すなわち胸廓成形術による胸廓の変形によつて誘導された.胸鎖関節脱臼の1例を経験し,観血的手術によりこれを治癒せしめ得たが,関節固定のため従来用いられた筋膜その他金属線等を用いることなく,ビニール管を使用良効果を收めえたので,こゝにその症例を記載し,諸家の御参考に供すると共に御教示を仰ぐ次第である.
胸鎖関節脱臼に関する報告はそれ程稀ではないが,その殆んどが外傷性のものまたは病的脱臼即ち関節それ自身に起つた病変を基礎として発症した例である.
わたくしは胸鎖関節を形成する鎖骨及び胸骨とは直接関係を持たない部位の形変,すなわち胸廓成形術による胸廓の変形によつて誘導された.胸鎖関節脱臼の1例を経験し,観血的手術によりこれを治癒せしめ得たが,関節固定のため従来用いられた筋膜その他金属線等を用いることなく,ビニール管を使用良効果を收めえたので,こゝにその症例を記載し,諸家の御参考に供すると共に御教示を仰ぐ次第である.
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